平成27年12月、問題社員の対応策として「社員をうつ病に罹患させる方法」という内容のブログを公開していた社会保険労務士に対し、社会保険労務士法違反として厚生労働大臣による懲戒処分が行われました。
社会保険労務士は、「事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資すること」を目的として、その専門的知見に基づく正確で公正な情報発信を行い、社会の期待に応えていく使命があります。社会保険労務士の職業倫理からかけ離れた不適切な言動は、国民に対する重大な裏切り行為となり、厳しく批判されるところです。
【不適切な情報発信の事例をご紹介します。】
こんな表現の情報発信を見聞きした場合は、角谷労務士事務所までお知らせください。
1.メンタルヘルス対策等その重要性が社会的に共有されている取り組みを否定するよう
な事例
・問題社員は、うつ病に罹患させて退職に追い込みましょう!そのノウハウ教えます。
・合法的なパワハラの方法を知りたければ、ご連絡ください!
・厚生労働省が作成したモデル就業規則は、そのまま使うと労働者の思うつぼで
す!
2.就業規則の作成等に関し使用者がいたずらに労働条件を引き下げることを促すよう
な事例
・労働基準法上必要のない休暇を与えていませんか?!
・労働時間を変えずに、残業代だけを大幅削減する方法を教えます!
3.労働社会保険の保険料を不当に引き下げる脱法行為を推奨するような事例
・合法的に、社会保険料を節約する方法はこちら
4.労働社会保険の助成金、年金給付等について、依頼者に過度の期待をさせるよう
な事例
・○○助成金獲得のノウハウ教えます!成功報酬は支給額の○%です。
・障害年金、必ずもらえる診断書を医師に書かせる方法!
5.公正さを疑わしめるような事例
・100%会社側に立って労働者と戦います!
・どんなときでも会社の味方です!!
・監督署の調査に対抗します!!
これらの事例はあくまで一例です。この文言だけで、直ちに不適切とは判断はできませんが、国家資格者としては誤解を招く恐れがある表現には違いありません。