◆過去最多の死傷者数、高年齢者は特に注意
2025年の職場における熱中症による死傷者数は1,803人と、統計開始(2005年)以降最多になりました。うち死亡者数は19人(同12人減)だった。業種別の死傷者数は、製造業が365人で最も多く、建設業292人、商業237人と続いた。
年齢別では、25〜29 歳の129人に対し、60〜64歳は181人、65歳以上は278人と、高年齢者が多くなっています。加齢により体温調節機能や暑さの自覚が低下する高年齢者は熱中症を発症するリスクが高く、企業として積極的な安全配慮が求められます。
◆熱中症対策の義務化への対応
2025年6月からの改正労働安全衛生規則では、職場の熱中症対策が「義務」とされています。@体制整備、A手順作成、B関係者への周知の3つが重篤化を防止するために義務付けられ、違反には罰則の適用や業務停止命令の可能性もあります。そのため、予防対策として実効性のある対応が必要です。
具体的には、WBGT値(暑さ指数)の把握とそれに基づく作業環境の改善、作業負荷の軽減、休憩や水分補給の管理等が求められます。
◆エイジフレンドリー補助金の活用も有効
60歳以上の高年齢労働者の熱中症予防対策には、「エイジフレンドリー補助金(熱中症対策コース)」の活用が可能です。スポットクーラー、ミストファン、WBGT指数計、電動ファン付き作業服等の導入経費が、補助対象となります。
補助金の申請は事業者自身が行う必要があり、審査による要件確認や書類の準備には一定の時間を要しますし、実務対応も発生します。申請受付は2026年10月31日までですが、予算額に到達次第終了となるため、早めの検討が重要です。
【参考】
「令和8年度エイジフレンドリー補助金」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09940.html














